本日のサステナブル経済ニュース【8/1】

日経新聞やWEBメディアから、キャリアに役立つサステナブルな経済ニュースをまとめてご紹介しています。

①ブラックロックの乱、ESGに吹く逆風

ESGの旗振り役として知られてきた世界最大の運用会社、米ブラックロックは2022年の株主総会で米国の環境・社会問題に関する株主提案に賛成した割合が24%と、21年の43%からほぼ半減したと明らかにした。ウクライナ危機を受けて、欧州では化石燃料に需要が回帰する。世界的な高インフレへの抑制が最優先になる中で、エネルギーの価格高騰を長期化させない「性急な脱炭素化」の揺り戻しが起きている。

機関投資家のマネーは今後もESG領域に向かい、事業会社や金融機関に脱炭素への真摯な取り組みを迫るだろうが、いま起きている逆風はESGのあり方の再定義につながる可能性があることには注意が必要だ。
(8/1 日経新聞)

②ボラやサメなど未利用魚、神奈川や千葉で商品化広がる

数が少ない、調理しにくいなどの理由で市場に流通しない「未利用魚」や、形や色が販売基準を満たさない「規格外野菜」を商品化する動きが首都圏で広がっている。フードロスへの関心が高まり、神奈川県ではボラやシイラ、千葉県ではシュモクザメを食べやすい食品に加工している。破棄されていた魚や野菜に新たな価値が生まれ、地域活性化につながるとの期待もある。
(8/1 日経新聞)

➂火力・原子力「夏バテ」懸念 猛暑や水不足で出力減

猛暑や水不足で火力・原子力発電所が本来の能力を発揮できない事態が世界で生じている。冷却水の温度上昇などで出力が下がるためだ。渇水で停止する原発もある。国内では今夏の電力供給が綱渡りになっている。温暖化はエネルギーの安定供給を脅かす問題になりつつある。再生可能エネルギーの普及拡大や抜本的な省エネなどの構造改革も課題になる。

発電所の「夏バテ」は技術上、避けるのが難しい。天然ガスなどを使う火力発電所は燃えるガスが急激に膨らむ力で発電機を回している。気温が上がると大気が膨張して酸素濃度が減り、ガスが燃えにくくなる。たとえば東北電力の東新潟火力発電所4号系列(新潟県聖籠町)は気温が30度になると、4度の場合より出力が1割も減る。
(7/31 日経新聞)

④日本ペイント、エコ船底塗料開発へ 海に樹脂溶けず-2028年に実装試験

既存塗料は「防汚剤」が徐々に溶け出すことで、船の推進力を落とす海洋生物などの付着を防ぐものが主流。このとき非常に小さな樹脂も一緒に溶けて海洋中にマイクロプラスチックとして排出されているとの指摘がある。開発中の新塗料は一般的な金属原料の防汚剤を使わないだけでなく、樹脂も流出させにくくし海中生物への忌避効果を持たせる。30年に実用化を目指す。

航行中に海に塗料が溶け出さず、8%以上の燃費改善も狙えるという。海上輸送の増加に伴い、船底塗料には環境負荷低減を念頭においた開発が求められている。同社は海洋汚染を防ぐ塗料として新たな潮流をつくり、需要を獲得する狙いだ。
(8/1 日経新聞)

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